賃貸住宅でも傷をつけずに設置できる壁掛けテレビ台の作り方(図面あり)

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こんにちは、源です。今日はテレビ台の作り方を説明します。

げん

やっぱり、テレビは壁掛けでスッキリがいいよね?

うちは賃貸だから傷つくと困るよ

げん

きずはつかずに、元に戻せる方法で壁掛けにできるよ

目次

基本設計

今回テレビ台をつけるところは、賃貸物件なので壁、床、天井を痛めることなく、原形復旧できるように作ります。

  • ラブリコディアウォールなどの特別な金具を使いません
  • 壁や天井、床を傷つけません
  • スッキリした見た目のテレビ台です
  • 頑丈で、地震があっても倒れません

今回作ったきっかけは、テレビの買い替えに伴って、以前作ったものを作り直すためです。テレビは以前に比べて画面サイズを大きくしましたが、重さは非常に軽くなっています。技術の進歩を感じます。

以前作ったものはラブリコを使っています。作り方はこの記事を参照してください。

左側が今回作ったものです。ヒノキの木目を生かすように、木肌の色、そのままに仕上げました。以前のものに比べて、部屋全体が明るくなったように思います。

げん

木の温もりがあっていいよね

材料選定と数量拾い

それでは作り方を説明していきます。まずは、どんな感じにしたいかのイメージを持ちながら、材料を調達にいきます。

ホームセンターで色々な木材を見ながら、サイズ、値段を考慮してスケッチを書きます。

  • 値段は安く作れた方がいい
  • 構造(安全性)は最も重視する
  • 見た目も綺麗な方がいい

これらのことを考えながら、ホームセンター内を回りながら材料拾いをします。材料の候補としては、SPF材(2×4)、杉、ヒノキなどがありましたが、今回はヒノキを選択しました。

ホームセンターで材料候補の現物を見ながら、どれが経済的でしっかりしたものが作れそうかを検討します。

丈夫なものを作るため、床と天井に接触して支える部分(ピタッとくっつく板)はその他の構造材(幅85㎜)に比べて広く(幅110㎜)しています。

地震に備え、テレビ台が前に倒れそうになったとしても、幅を広くしておくことで天井に引っ掛かるようにしています。

設計の考え方

縦方向は天井までの高さが2,430㎜あるので二分割しています。実は、この二分割することが、このテレビ台の要となる部分です。

げん

金具を使わずに突っ張ることができるのは、柱材を二分割することに秘密があるよ

二分割した柱材は、安定性が増すように、上側よりも下側の幅を広くしています。

テレビ台のポイントとなるテレビを取り付ける位置を決めます。

  • テレビの向かいに座った姿勢を基本とする
  • 見上げる位置にすると首が疲れる
  • 設置位置が高いと重心が高くなり不安定となる
  • テレビの中心位置は天井ー床の半分よりも下にする

材料購入

今回、ホームセンターでヒノキ材を購入しました。何本も並んでいる中で、反りが少ないものや節が少ないものを選択します。KDとは人工乾燥させ、反りや割れが発生する恐れが少ない木材です。

名称規格本数
ヒノキ 間柱 KD40×85×2,000㎜5本
ヒノキ板20×110×2,000㎜1本
ヒノキ板10×110×2,000㎜1本
購入材料一覧表

まずは、材料を切ります。今回は3種類に切り分けるだけなので、ホームセンターの木材切断サービスを使えば手間が減りますね。

今回の設置方法だと、高さ方向に関しては、少しの誤差があっても問題ありません。横方向に関しては、ミリ単位の精度が必要なので気をつけましょう。

切断サービスを頼む際には、のこ代を呼ばれる誤差が2〜3㎜生じる場合があります。この部材に関しては精度を優先したいと伝えれば、そのように対応してくれると思います。

今回のように、横幅をキッチリ揃えたい場合には、切断回数が増えますが両端を切るようにします。もともとの切断面はラフに切ってある場合が多いので、精度を優先する場合には、両端を切断するようにしましょう。

規格の長さが2,000㎜のものは、大体、10㎜程度は余裕がありますので、1,000㎜の長さを2本切り出せます。

番号名称規格本数
上部柱材40×85×595㎜2本
天板20×110×1,000㎜1本
3上部棚板40×85×800㎜1本
4飾用板10×110×1,000㎜2本
5下部柱材40×85×2,000㎜2本
6底板20×110×1,000㎜1本
7下部棚板40×85×880㎜2本
8テレビ取付用板40×85×880㎜2本
加工材料一覧表
部材の説明図

製作過程

店頭に並んでいるものは、材料の表面にノコギリやカンナの痕が残っています。家具として室内で使うには、これらの痕が気になりますので、切り終わったものの表面を全て磨きます。まずはすべての材料を研磨します。

サンダーを使って、60番、180番、240番、400番、800番の順に磨きます。これ以上磨いても、ワックスが乗りにくくなりますので、800番くらいでやめておきましょう。

室内で使用する家具なので、腐食などは考慮する必要はありません。今回の塗装仕上げは、ヒノキの色と木目を活かすため、蜜蝋ワックスを塗って仕上げました。

それでは組み上げていきます。コーナークランプを使って、しっかり直角を出しながら組み上げます。ビスを打ち込む前には、ドリルで穴を開けておくとキレイに、正確に作ることができます。

げん

いきなりビスを打つとズレるよね

部材番号の1、2、3を鳥居型に組みます。

気を付ける点としては、上と下の幅が同じになるようにします。写真の順番のように、まず、H型に木を組んでから、天板を取り付けます。この際、天板に取り付け位置をマークしておきますが、そのままではうまく合わないでしょう。

げん

H型に組むとき、完全にビスを締めないよ!

始めのビスを完全に締め込むことなく、緩めておきましょう。天板を取り付けてから、H型部分を締めると全体が歪まないように作ることができます。

次に、下部分を組んでいきます。部材番号5、6、7を組みます。

端からの長さを測って、横板を取り付ける位置をマークします。コーナークランプを使って固定しながらビス留めします。上側の棚板取付位置は、上部に鳥居型に組んだものが入り込むため、その分下げた位置に取付けましょう。

できあがった上下のパーツを組み上げます。切断の段階でしっかり精度が出ていれば、組み上がったときに隙間なく作ることができます。

地震の際に倒れないように、耐震マットを上下の天板裏に貼り付けます。ピタッと床と天井にくっつけることで、テレビ台が安定するようにします。カーペットが敷いてある場合には耐震マットの効果が薄れるので、フローリングに直接貼るようにします。

今回は20枚入りを購入したので、床側、天井側に各10枚を貼り付けました。

上下を組み上げる際には、クランプを使って床と天井に突っ張るようにします。普段、挟み込むように使っているクイッククランプは片側をはめかえることで、突っ張るように使えるようになります。

げん

ココ、一番のポイントね!

クランプで突っ張ったところで、上下の重なっている部分をビス留めします。固定した後で、全体を揺すってみて倒れることがないかを確認しましょう。

テレビの設置

テレビの壁掛け金具を取り付ける板を取り付けます。テレビの重さが前のめりにならないように、板の取り付け位置は、中心寄りにします。

部材番号8のテレビ取付用板をはめ込みます。重心が上がらないよう、取付位置は天井までの高さのの半分以下としてください。

棚板と全く同じ部材ですが、取付方向が90度変わります。部材の断面が縦長になる方向に取り付けます。

げん

テレビの荷重がしっかりテレビ台柱の中心にかかるようにしよう!

高さを決定する際には、テレビを見る場所で確認します。高すぎたり、低すぎたりすると見にくいだけではなく、疲れてしまいますので、金具の取り付け位置、テレビの大きさなどをしっかり検討します。

テレビの裏側に金具を取り付けます。穴の規格は統一規格がありますので、日本国内で販売されているテレビのほとんどは取り付け可能です。

テレビを金具に取り付けると完成です。上下のパーツを組んだ部分が見えるので、隠すように時計を取り付けたいと思います。部材4を取り付けます。

時計は全体の雰囲気に合うものをネットで探しました。

以上で完成です。

げん

この時計、かわいいでしょう?

可愛くできたね

今回使った工具やその他購入したものを紹介します。

マキタ(Makita)
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まずは木を切る際に使った丸のこです。最も入門用の機種です。ずっと使い続けるつもりであれば、値段は高くなりますがコードレスの機種を買った方が使い勝手は良いです。

丸のこ定規は材料を直角に切るために必須です。とりわけ、今回の作品は直角の切り出しが重要になります。スライド丸のこを使う場合には不要となります。

材料の表面を磨くサンダーです。丸型のものの方が取り扱いやすいと思います。取り回しが容易になるので、コードレスの方がいいでしょう。他の工具でバッテリーを持っているなら、迷わずコードレスを選択しましょう。

仕上げとして蜜蝋ワックスを塗ります。汚れ防止や防水の効果があります。無垢材や集成材の場合にはCタイプを選択します。マーガリン状のワックスはスポンジで簡単に塗ることができます。

クランプはDIYのさまざまなところで役に立ちます。大きさの違うものを何個も揃えてもいいです。

直角に組むためのクランプです。これもDIYには色々な場面で使える道具です。

倒れないように使っていきましょう。

テレビ壁掛け金具は、テレビの大きさに合わせて購入しましょう。また、固定タイプのものを選ぶようにします。可動タイプのものを選ぶと、何度も動かすことによって台全体の固定が緩むことがあるからです。

全体の雰囲気に合う時計を選びましたが、現在は取り扱いがありません。似たような雰囲気のものはこちらでしょうか。

Amazonプライムデーに購入したので、とても割安に買えました。このテレビの映像エンジンはTOSHIBA製なので、その点を信用して購入しました。音も映像も十分満足しています。

テレビ、台、壁掛け金具、時計の全てで10万円でお釣りがきます。とてもいい買い物ができたと思います。

賃貸物件でも気にせず、テレビを壁掛けにしてみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

こんにちは、源です。
平日はしがないサラリーマン、週末の気が向いたときにDIYをしています。
いろいろ作ってみては、考えたこと、失敗したことなどをブログに書いています。
このブログを読んで、「私も作ってみようかな」と思える人が増えるよう、DIYの楽しさを伝えていきたいと思います。

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