こんにちは、源です。今日は子供用のイス(パンダ)の作り方です。
今回は、難易度(★★★★☆)高めね
今まではネコやうさぎのいすを作ってきました。今回のいすは今までよりも凝ったデザインにしようと考えて作っています。
デザイン
まずは、どんな感じのものを作るかを落書きしながらイメージしみます。絵に描いてみることで、どんなものができそうかの想像を膨らませます。頭の中だけではなく書いてみることで、できること、できないことなど、作るものの方向性が確認できます。
イメージデザインを実現するまでには、何度も修正をかけながら調整していきます。一番重要なデザインとしては、背板の部分のパンダの顔です。
全体のフォルム、耳の大きさ、位置、目の大きさ、黒目の位置は「かわいさ」を決定する重要な項目です。これらは1㎜変わっただけでも、全体の印象が変わります。
小学校の図工で使った工作用紙に下書きして切り抜きます。細かな輪郭や目の位置、大きさを調整します。楕円定規、曲線定規、コンパスを使って書くときれいに書けます。
形が決まったら、木に書き写します。切り抜く部分を斜線で書いておくと、間違えにくくなります。一番大事な目の位置については、いろいろ動かして、しっくりくる場所を探しましょう。
左端を採用しましたが、微妙な違いで表情が全く変わりますね。
目鼻の位置で印象が大きく変わるよ
製作
背板部分
切り出しから始めます。工作用紙に書いた絵をハサミで切り抜きます。これを木に貼り、輪郭をえんぴつで写しとっていきます。
ちなみに材料は杉板です。サイズは600㎜×300㎜×30㎜の一枚板です。この幅の一枚板が見つからない場合は、2枚の木を継いでもいいですね。今だと、カフェ板がホームセンターで売っています。簡易な継ぎ加工がされているので、木工用ボンドで簡単にくっつけることができますよ。
耳、目、鼻の部分はタガヤサンの端材です。サイズは240㎜×140㎜×8㎜です。タガヤサンは唐木の一つで、黒檀(コクタン)、紫檀(シタン)、タガヤサンが有名な三種類です。どの木も非常に硬い木です。東急ハンズのDIYコーナーで、端材として売っていたものを使っています。
パンダの目鼻としては、これらの木にこだわる必要はありません。基本、黒っぽくて硬そうな気であれば、どんな樹種でも構いません。5〜10㎜の板を選択すると、溝掘りや木の反りが少なく加工できます。
切り抜きはジグソーを使います。ジグソーは刃を交換することで、細かな曲線も切れるようになります。タガヤサンは色が黒いので、鉛筆で書いても見えません。加工する位置を見やすくするため、切り抜いた工作用紙を両面テープで張り付け、端を切っていくこととします。
今回はジグソーが大活躍
切り抜きが終わったものは、形を微調整します。土台となる杉に合わせて、切り抜いたタガヤサンを耳の形に合わせて削り微調整します。
はじめに工作用紙で決めた目鼻の位置を、杉の木に書き写します。工作用紙を杉に重ね、位置出しのため、コンパスの針を使って2点を木に写します。目には点の位置をマーキングしておくので、そのポイントを合わせ、輪郭を写し取り、目の位置を正確に書き写します。
目鼻を切り抜きます。工作用紙を貼り付けて切り抜きます。細かな調整はヤスリで行います。
切り抜いたものに目玉部分を入れ、はみ出た部分をルーターで削ります。目は15㎜のサクラを使います。サクラは加工品として、円柱のものが販売されています。気持ち小さめの穴をドリルで掘り込み、ハメ合わせを調整します。
目鼻を顔に埋め込みます。耳、目、鼻の部分をルーターで彫り込みます。微妙な加工になりますので、ゆっくりと仕上げます。少しくらい隙間ができても気にしない!あとでパテで埋めれば問題ありません。
彫り込んで目鼻をはめ込むよ
耳の部分をサンダーで整えてから、タガヤサンを貼り付けます。木工用ボンド使って、しっかりとくっつくようにクランプで挟み込みながら貼ります。
顔の部分も同様に貼り付けます。どんなにきちんと加工したつもりでも、少しのすきまができてしまいます。この隙間はパテで埋めるようにします。杉板の色と同じようになるよう、市販の二色を混ぜることで、色が目立たないようにします。
余分なパテや、飛び出た部分をサンダーで削りとります。じっくりと磨きあげることで、きれいになります。
顔ができたよ
オービタルサンダーで磨く際、60番~2000番までペーパーを交換しながら磨きます。今回ははみだし量が少なかったのでサンダーで処理しましたが、多い場合はカンナで削った方が早いかもしれません。ただし、タガヤサン、サクラは硬いので削るのは技術が必要ですね。
蜜蝋ワックスを塗ります。ワックスを塗ると、黒い部分がはっきりとするので、顔にしまりがでるような気がします。
子供が座る椅子なので、塗装もなるべく自然由来のものがいいですね。このワックスはエゴマ油と蜜蝋から作られているため、安心です。
座面部分
次は座面を仕上げます。周囲をルーターで丸く加工します。後は、サンダーで磨きあげます。
座面にも蜜蝋ワックスを塗ります。
組み上げる前にワックスを塗るのは、組み上げると細かい部分が塗りにくいからです。
脚部分
脚部分を作っていきます。杉の角材(45㎜×45㎜)を使って脚部分を作ります。
前脚部分はパンダを意識して、黒くします。黒檀の端材を貼り付けます。木工用ボンドで貼り付け、クランプでしっかりつくように押さえます。
両方の脚部分を組み合わせて枠部分を完成させます。ビスを用いて組み上げます。ビスはダボを使って隠します。
最後に、背板と座面を枠にはめ込みます。ダボを使ってはめます。木工用ボンドも使って、しっかりくっつくようにします。全体の角をルーターで削ります。
これで完成です。
尻尾をつけ忘れたよ!パンダの尻尾は白だっけ?
製作に使用した工具
今回、作るのに使った工具や材料を紹介します。
ジグソーです。今回、もっとも活躍する工具です。曲線用の刃もあるときれいに切れます。
丸ノコです。杉板や角材を切る際に使います。まだまだバッテリータイプは高価ですので、電源タイプで十分です。
スライド丸ノコがあると丸ノコよりも精度良くきれるので、枠部分の精度が上がります。高価ですが、いつかは欲しい道具ですね。
インパクトドライバーです。ビスを使って組み上げる際に使用します。また、ドリルを取り付けて穴を開ける際にも使用できます。バッテリーのボルトに応じて能力が異なります。DIYレベルでは14.4Vで十分であり、バッテリー、充電器もセットでお値打ちなこの商品をお勧めします。
オービタルサンダーです。磨きあげる際に使用します。別途、穴の空いたサンドペーパーが必要です。
トリマーです。ビットを交換することで、様々な加工ができます。今回はルーター(トリマーよりも大きく切削能力が高い工具)を使用しましたが、小回りが効いて十分な切削能力があるトリマーで問題ありません。
今回は、面取りをして全体に丸みを帯びさせる加工をしました。
あとは、各種クランプがあると便利です。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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