こんにちは、源です。木製物置を自作しています。今回は、外壁を張ります。
外壁を張るよ!何張ろう?
外壁材の選定
物置の大枠は完成したので、外壁材を決めます。まず、候補となる材料の特徴を比較します。
材料 | 耐久性 | 経済性 | 施工性 |
トタン波板 | ❌ 低い | ⭕️ 安価 | ⭕️ 安価 |
ポリカ波板 | ❌ 低い | ⭕️ 安価 | ⭕️ 安価 |
鋼板 | ⭕️ 高い | 🔺 やや高価 | ❌ 高価 |
サイディング | ⭕️ 高い | ❌ 高価 | ❌ 高価 |
木材 | ❌ 低い | ⭕️ 安価 | ⭕️ 安価 |
モルタル | 🔺 やや高い | ⭕️ 安価 | ❌ 高価 |
トタン、ポリカ波板は非常に安く出来上がりますが、ありふれた仕上がりになってしましまうので採用しません。
鋼板、サイディング、モルタルなどは、板金や左官などの特別な技術が必要なので難しいですね。
外壁材の決定(焼杉とは)
結果として、今回使用する材料は木材とします。耐久性を上げるために焼杉を選択しました。
焼杉は西日本地方に昔から使用される伝統技法で、杉板の表面を焼き黒く焦げさせたものです。滋賀県よりも西側の地方、とりわけ瀬戸内海沿岸では、昔ながらの家の外壁によく採用されています。
黒く焦げた部分が、杉板の表面に炭素層を作り、防腐材の役割を担うようになります。条件がそろった場合の焼杉は、50年持つといわれています。
焼杉の特徴
- 木目を活かした黒い表面となり、落ち着きのある雰囲気になる
- 材料を杉の野地板とすると、安価である
- 耐久性が高く、経年劣化した際にも味わいが出てくるようになる
- 表面に炭素層ができるため、燃えにくい状態となる
焼杉は加工済みのものが売っていますが、材料費が高くついてしまいますので、自作してみることをお勧めします。
焼杉の作りかた
自分で焼くことで、非常に経済性に優れた外壁材となります。
焼き方としては、2通りあります。
バーナーで杉板表面をあぶる
バーナーを使って、表面を炙りながら炭素の焦げ目をつけていきます。DIYではこの作り方がおすすめです。
- 火力が弱いため炭素層が薄い
- 耐久性が低くなりやすい
- 焼くのに時間がかかるため、大量の施工は困難
- 目視しながら焼き加減を調整可能
三角焼き
三角焼きは、3枚の杉板を三角形の筒状に組み、濡らした荒縄で周りを縛ります。中に火をつけた新聞紙やカンナくずを入れ筒を立てると、煙突効果で上昇気流が発生し、大きく炎が上がることで杉板筒内を焼くことができます。
- 火力が強いため厚い炭素層ができる
- 耐久性が高くなる
- 3枚を焼く時間は5分程度で完了
- 焼き加減を目視できない
焼杉の製作方法としては、三角焼きのほうが耐久性の高いものが短時間でできる点で優れていますが、見えない中で焼くため、カンと経験が必要となり難易度は高いです。
実は、この方法をチャレンジしたことがあるのですが、燃えすぎてまって半分炭になってしまったことがあります。
こちらに「三角焼き」の施工方法がわかりやすく書いていありますので参考にしてください。
焼杉を作る際に便利な道具
物置程度の数量を焼く場合には、バーナーで焼く方法が容易なためオススメです。
簡易バーナーでも草焼き用の大型バーナーは火力の強いものがあります。カセットガスを使用するため、取り扱いは非常に簡単です。
ただし、初めて使う際には燃焼音が大きく、「ジェット機が飛んできたか?」なんて驚くかもしれません。
初めて焼杉をする場合には、小さなバーナーから始めるのが無難かもしれません。小さいバーナーだと細かい部分を焼くのに便利です。
焼杉の仕上げはいくつかあり、違いとしては、表面にできた炭素層をそのまま生かすか、掻き落として木目を強調するものがあります。
外壁として採用する場合には、炭素層を落としてしまうと耐久性が落ちることになるため、そのままにしましょう。劣化してきた際は、塗装をすることで耐久性を高めることもできます。
木材にて何かを自作する際、外壁材で悩んだ場合には、ぜひ、焼杉を検討してみてください。
次回は、扉部分に外壁材を貼っていきます。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
ウッドデッキや物置に関する記事はこちらです。
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