前回に引き続き、設計図を作成します。設計の流れは次のとおりです。
設計の流れ
1.設計条件の確認
どんなウッドデッキを作るかを決めます。大きさ、床板を張る方向を決めます
2.材料規格の確認
使う材料の規格には、どのようなものがあるかを確認します
3.根太ピッチの決定
床板を支える根太を、床板と交差する方向に配置します
床板を支える間隔を調整します
4.床板規格の決定
床板の厚さ、幅を決めます
5.大引ピッチの決定
根太を支える大引を、根太と交差する方向に配置します
根太を支える間隔を調整します
6.束柱長さの決定
ウッドデッキ仕上がり高さから、束柱の長さを決めます
前回、床板規格までを決定しました。今回は、大引ピッチと束柱高さを決定して、設計を完了させます。
大引ピッチの決定
短辺方向(L=1,509mm)B-B’断面図における束柱位置を決めます。

まず、詳細図1をみながら、床板をはみ出させる長さを20mmとします。このとき両端の束柱中心は、それぞれが、端から20+38+45=103mmとなります。
ここで、両端の束柱同士の中心距離は、B-B’断面図の一番上の寸法のように、1,509ー(103×2)=1,303mmとなります。
大引が根太のちょうど真ん中を支えるようにするため、束柱間距離の中心( 1,303÷2=651.5 )に大引をもってきます。
端数処理をして、大引中心の位置は束柱中心から651mmと652mmとします。
詳細図2の一番下の寸法をみると、大引中心と束柱の中心までは、19+45=64mmあります。 また、B-B’断面図の下から二番目の寸法から、束柱中心からは、651+64=715mmとなります、
もう一方の束柱中心距離は1,303-715=588mmとなり、これで大引ピッチが決まりました。
束柱長さの決定

床板上端までの高さは400mmであるので、沓石の高さ150mmと床板厚さ20mm、根太上端との隙間10mmを差し引き、400-(150+20+10)=220mmとなります。
サンドイッチ工法では根太で床板の水平を出すため、束柱は根太の上端から、下げておくため10mm程度の隙間をあけることとしています。
設計図面の完成
今までの検討で作成した、平面図と各断面図にて設計図面は完成です。
今回、もっとも基本的なウッドデッキの設計図を作成しましたが、これが正解というわけではありませんので、自分の好みに変更してかまいません。たとえば、床板をもっと厚いものにしたほうが横からの見た目がよくなります。
このときは、「根太ピッチを広げる」、「大引を省略する」、「束柱の数を減らす」などのことを検討し、全体のバランスをとります。このように、楽しみながら、いろいろ考えるのも楽しみのひとつです。ぜひ、チャレンジしてみてください。
次回からは、材料の手配について考えてみましょう。
ウッドデッキに関する記事については、こちらをご覧ください。
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