前回までに、沓石と束柱の配置が済みました。今回は、根太を設置していきます。
ウッドデッキ部材の各名称を再度、確認しておきましょう。
まずは、外周の根太を配置していきますが、順序としては建物側から配置していきます。これは、床板の仕上がり高さを掃き出し窓の水切り金物を基準とするためです。
作業方法としては、現物合わせが一番簡単です。最終的な形と同じになるように、水切り金物と根太で床板を挟み込んで位置出しをします。ここで、すぐにビス止めできればいいのですが、実際には、建物が邪魔になってコーススレッドを打ち込むことができません。
このため、位置決めができたら、クランプでしっかり固定するか、鉛筆で位置をマーキングします。そして、束柱と沓石を建物から離れる方向に倒します。こうすることで、垂直方向に上からコーススレッドを打ち込むことができます。
一度にすべてを固定せずに、戻しながら水平や水切り金物との位置関係を確認しながら慎重に進めます。
また、サイプレスでコーススレッドを打ち込む際には、下穴を開けて皿取りをしておくと、見た目良く仕上がります。一工程増えて手間となりますが、出来上がり品質があがります。とりわけ、床板部分は目に付きますので、ひと手間追加しておくと良いでしょう。
皿取り加工をするには、皿取錐(さらとりきり)というドリルビットの一種を使います。
皿取錐は、下穴開けと皿取り加工が一度にできる工具です。便利な道具ですし、皿取りがしてあると玄人っぽく見えますので、ぜひ、入手してみてください。
外周の根太を設置するうえで気をつけなければならないことは、水平と直角です。
水平は、水切り金物を基準に、逐一、水平器で確認していきます。
直角は、沓石を設置するときに張った水糸を基準にしながら確認するとともに、角の部分にさしがねを当てて確認します。また、材料を切り出す際には、短辺と長辺のそれぞれの材料の長さが揃っていることを確認します。
水平と直角が確認できたら、随時、沓石にコーススレッドで打ちつけるとともに、根太同士も打ち付けます。コーススレッドは、あまり端に寄せると木割れを生じる恐れがあるため、少なくとも端から2cmくらいは離すようにします。
使用するコーススレッドは、打ち付ける根太が38mmの厚さがあるため、90mmの長さのものを使用します。コーススレッドの長さの目安は、打ち付ける材料厚さの2倍以上です。
材料が回転しないように、1箇所当たり、2本のコーススレッドを打ち込みます。
次回は、内側の根太の組み方についてです。
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