ウッドデッキの製作について確認していきますが、今回は沓石の配置についてです。
設計図を作成したときには、束柱の中心間距離を記入しておきました。束柱と沓石の中心は一致しているので、この間隔で配置していきます。
平面図では、ミリ単位で寸法を記入してしますが、実際に沓石を設置する位置は、ミリ単位まで神経質になる必要はありません。
数センチ程度の誤差が出ていても問題はありません。なぜなら、この誤差は、外側の根太を組む際に、沓石の位置を微調整すれば修正可能だからです。
ある程度、適当に配置してはいいものの、何らかの目標が必要なので、水糸を張って目印にします。設計図の束柱中心間距離に沿って水糸を張ります。この水糸は、厳密なものではないので、大雑把な張り方で問題ありません。
水糸の水平確認は、ピンと張った水糸に水平器を当てて確認するくらいで十分です。ウッドデッキの品質に影響する部分の水平確認は、根太の部分で行いますので、沓石ごとの高さが多少ずれていても問題ありません。
しかし、平面配置の大枠を決めるうえでの直角は、厳密に確認しておく必要があります。
これは、水糸を張る際に、三平方の定理を利用して確認します。下図に詳しい確認方法を書きますので、参照してください。
まず、家側の長手方向の 1,770 (=590+590+590)の長さを張った水糸に印をします。次に、この左側に1,303(=588+715)のところに印をした水糸を用意します。さらに、右側から2,198(=√(1,770^2+1,303^2))の長さの水糸を用意します。
この2本の水糸が交わる点が直角となる位置となります。
水糸を張る高さは、次工程も束柱配置の際にも使えるようにするため、根太上端の位置とします。
この高さは、束柱を設置したときに、束柱が水糸よりも低い位置に収まることで、長さが適切であることを確認できます。
水糸の高さは根太上端に合わせて張っていますので、沓石を配置していくときには、水糸から230mm下がったところに沓石天端がくるように調整します。
位置が決まったら沓石を配置していきますが、沈下防止のために砕石を敷き、突き固めてから設置します。沓石下部よりもやや広めの範囲に5cm程度の厚さの砕石を敷き、土をかぶせます。沓石の羽子板ボルト部分を持って、ハンマーを振り下ろす要領で突き固めます。
もし、突き固めるための、タンパーなどの専用の道具がある場合は、それを使用してください。
最終確認として、沓石自体の水平が出ているかを確認します。沓石天端で、直交する2方向に水平器を当てて確認します。水平が出ていないときには、下がっている部分に土を入れつき固めます。再度、水平を確認し、2方向確認できるまで、この作業を繰り返します。
以上で沓石の配置は完了しますので、次回は束柱の配置をします。
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