ウッドデッキにフェンスを付けるときはどうするの?(その2)

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前回、ウッドデッキにフェンスを作るときの検討として、フェンスを設置するときの目的、構造について確認しました。
今回は、それ以外にも確認が必要なことを整理します。

目次

フェンスの基準

フェンスとしては、何かの基準があるのでしょうか?
まず、建築基準法です。フェンスのような「板塀」は建築基準法上では高さの制限がありません。ちなみにブロック塀の場合は2.2m以下と規定されています。

次に、民法です。敷地境界線に設置する場合のみ、以下のように2mまでの制限があります。

1.二棟の建物がその所有者を異にし、かつ、その間に空地があるときは、各所有者は、他の所有者と共同の費用で、その境界に囲障を設けることができる。

2.当事者間に協議が調わないときは、前項の囲障は、板塀又は竹垣その他これらに類する材料のものであって、かつ、高さ二メートルのものでなければならない。

民法第225条

あくまで、敷地境界線に設置する場合ですので、ウッドデッキのフェンス高さを制限する条項ではありません。

フェンス設置の目的が外からの視線を遮りたい場合、ウッドデッキで座っている場合や簡易ベッドに寝転んでいるときなどです。

この時には、床板から1.5mの高さもあれば十分です。地表面からウッドデッキの高さが50㎝程度とすると、フェンス高さとしては2m程度が適当です。

次に、転落防止としてフェンスを設置する場合ですが、建築基準法施行令に下記のように規定があります。

屋上広場又は2階以上の階にあるバルコニーその他これに類するものの周囲には、安全上必要な高さが1.1m以上の手すり壁、さく又は金網を設けなければならない。

建築基準法施行令第126条


これに準じて、1.1mの高さ以上を設けると転落防止柵として機能できます。

これらのように、ウッドデッキのフェンスとして定められたものはありませんが、参考となるものを準用して計画します。安全と視線のバランスで決めましょう。

フェンスの設置時期

フェンスを設置する時期としては、ウッドデッキを作るのと同時に行う場合と、後から欲しくなる場合があります。

同時施工の場合には、束柱を長く伸ばしてフェンスの支柱として兼用します。この場合は、構造上、非常に強固になるため、頑丈なフェンスが出来上がります。ただし、フェンス支柱と床板が干渉するため、床板の一部を切欠く必要が出てきます。

後施工の場合は、床板上にフェンス支柱を建てるための金物を用います。天然木でウッドデッキを作ったときに金物が使われていると、デザイン的に残念なのでフェンスが必要な場合は初めから計画することをお奨めします。

フェンスデザインの種類

フェンスの形式はデザインの違いで以下のような種類があります。

横格子フェンス

フェンス板を横向きに張ります。板の隙間でデザインに変化がでます。防犯性を気にする場合は、隙間を大きくとり、完全な死角を作らないように配慮します。

子供の転落防止用の柵として使用する場合は、よじ登ることが出来ないように板の隙間に足が入らないように調整します。

縦格子フェンス

フェンス板を立て向きに張ります。横向きに比べてシャープな印象になります。横格子の場合と同様に板の隙間でデザインや防犯性を調整します。

クロスフェンス

フェンス板を筋交いのように2本交差させて張ります。格子フェンスに比べてすっきりしたデザインを好む場合に向いています。

ラティスフェンス

「格子状の」(Lattice)を意味するように、格子状の板を張ったものです。デザインから洋風の庭に似合います。

物干し金物

フェンス支柱に取り付ける金物で、物干し竿を通す穴のある金物です。

折りたたみできたり、伸縮することによって、普段は目立たないようにしまっておくことが出来るものもあります。

次回から、フェンス付きのウッドデッキ設計を始めます。

ウッドデッキ物置に関する各記事もご覧ください。

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この記事を書いた人

こんにちは、源です。
平日はしがないサラリーマン、週末の気が向いたときにDIYをしています。
いろいろ作ってみては、考えたこと、失敗したことなどをブログに書いています。
このブログを読んで、「私も作ってみようかな」と思える人が増えるよう、DIYの楽しさを伝えていきたいと思います。

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