前回、沓石を配置しましたので、今回は、その上に束柱を設置していきます。束柱を設置する前に、材料の切り出しをしなくてはなりません。
束柱には、90㎜×90㎜の材料を使用しますので、普通の丸のこでは一発で切ることができません。これは、使用する丸のこ刃外径が165㎜のものだとして、その丸のこの切り込み可能深さは70㎜弱だからです。90㎜角の材料を切断するためには、3面に刃を入れなくてはなりません。
まず、切断する位置に線を引きます。これは、さしがねを使用して4面すべてに線を引く墨回しを行います。
墨回しとは、まず、墨線を引いて、その線の延長を次の面に写す作業をします。これを繰り返し、始めに引いた線につながるように墨線を一周させます。墨線を引くのは上端面に引きますので、墨回しをするときには、材料をクルクル回しながら進めていきます。
墨線が引けたら、次は丸のこで切断していきますが、長く重い材料を切るときに気を付けなければならないのは、キックバックです。90㎜角材を切るときは、3面を回しながら切りますが、特に3回目に切っているときにキックバックが発生しやすくなります。
キックバックとは、材料が丸のこ刃を挟みこみ止めるように力が働いた際に、その反動で丸のこ自体が暴れる現象をいいます。今回のように材料自体の重さで切り端が下がって挟み込むことがあります。
対策としては、切れ端部分の下にも同じ高さとなるように端材を入れて、材料が下がらないようにすることです。
材料が切れたら、束柱の垂直を2面で確認しながら羽子板ボルトにビス止めします。束柱の上端位置については、根太の上端を超えなければ問題ないので、それほど神経質になる必要はありません。
沓石を設置する際に使用した水糸を利用して、それよりも下になるように設置すればよいです。
次回は、根太の組み方についてです。
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