現在、木製物置を自作しています。今回の記事では、屋根の形をどうすればよいかを考えています。
まず、物置の屋根を検討するうえで、住宅の屋根を参考に特徴を整理してみます。
屋根の形の種類
住宅に用いられる屋根は、傾きを持つ「勾配屋根」と、ほぼ水平な「陸(ろく)屋根」に分けられます。それぞれの特徴について説明します。

勾配屋根
切妻屋根(きりづまやね)
最も基本的な形の屋根です。二つの向い合せた斜面を持つ屋根で、ちょうど開いた本を下向きに伏せたような形状をしています。
雨漏りの原因となりうる取り合い部分(斜面同士がぶつかる部分)も比較的少なく、全体の構造がシンプルな形状であるため、経済的にも優れています。
妻側(建物の短辺方向)の壁を保護することが苦手です。樋は二面に必要となります。
方流れ屋根(かたながれやね)
最も単純な形状をしている屋根です。一つの斜面だけの屋根で構成されます。取り合い部分がないため、雨漏りの可能性は低くなっていますが、とりわけ、水上側の壁を保護することが難しくなります。
建物の高さが高くなるため、高さ制限のある場合には不利となります。樋は一面のみに必要です。
寄棟屋根 (よせむねやね)
四つの斜面を抱き合わせるように重ねた屋根形状となります。建物の高さは抑えられ、各壁も均等に雨から守られます。
取り合いが多くなるため、雨漏りの可能性は高くなります。樋は四面に必要となります。
陸屋根
陸屋根(ろくやね)
勾配がほとんどない水平な形状をした屋根です。十分な防水がなされていないと雨漏りの原因となるため、木造ではほとんど採用されません。
物置の屋根に採用すべきは
まず、木造にて物置を製作していますので、陸屋根の採用は見送ります。次に、物置ですので、単純な形状としたいことから、切妻または片流れのどちらかを採用することとします。
現在製作している物置の平面形状がL字型をしていることから、片流れとすることが、単純な屋根形状となるため、最も相応しい屋根形状と判断します。
片流れの利点である、構造が最もシンプルであるということは、DIYすることからも失敗が少ない選択となります。また、水上側の壁が保護しにくい点は、軒の出幅を調整することで、多少は救える考えます。
物置の製作過程については、こちらをご覧ください。
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