こんにちは、源です。
今回は建築家に依頼して家を建てた話です。およそ十年前に話です。前回は在来軸組工法に決めて、建築家に依頼しようと決めたところまで書きました。
建築家に設計を依頼するメリットとしては、自分が望むことを実現しやすいことです。様々な要望を伝えると、経済性を考慮しながら実現できるように考えてくれます。
お金を注ぎ込むところと、削るところを使い分けることで、トータルコストを抑えることができます。設計監理として建築工事とは別に設計監理委託契約を結びます。おおよそ建築工事費用の11〜13%が目安となります。別に契約金額が必要となりますが、設計で得られるメリットは金額以上のものがありますし、コストコントロールによって金額以上の節約をすることも可能です。
実際、ハウスメーカーや工務店で発注したとしても設計や監理費用は必要なのですが、見えないだけで金額としてはどこかに含まれています。どこかで誰かが設計しないと家は建ちませんから。
同じように設計にお金を払うならば、設計の自由度が無限な建築家と建てる方が楽しくなると思います。
それでは、建築家の探し方です。やはり、現在であればインターネットが主流だと思います。アトリエ系と呼ばれる設計事務所で建設予定地になるべく近いところで探します。どうしても依頼したい設計者がいるのであればしょうがないですが、遠方から打ち合わせをしたり、現場監理をするのは難しいものがあります。
どこの設計事務所でもホームページに建築事例が掲載してあるので、自分が求める雰囲気に近い事務所を探しましょう。複数の事務所を選んだら、メールや電話でアポイントをとって話してみます。
設計事務所との付き合いは、設計から建築完成までで一年以上となります。長い付き合いとなりますので、フィーリングが合わないと何かとキツイので、重要視すべきと思います。
私の場合は、いろいろこだわりたいことが多かったですので、「施主がいろいろ口を出すことはどう思いますか?」と毎回聞いていました。多くの答えは「要望は聞くが、建築のプロに任せてほしい」という感じで、やんわりと素人には口を出されたくない方が多かった印象です。
結局、私が契約した設計事務所は、ほぼ同年代の所長が「どんなことでも、ガンガン言ってきてください。」と言っていたところです。いろいろと議論しながら設計を進めていく作業は、私としては楽しく過ごした時間でした。相手にとっては大変だったかもしれませんけど。
建築事務所を決める際には、建築事例の実物を見るのが最もイメージしやすいです。設計事例の現場が進行中であれば、その現場を見せてくれるはずです。ぜひ、見せてもらってから判断してください。写真ではわからないものが現場にはあると思います。
最終的に依頼することを決める前には、大まかなプランを提出してくれる場合があります。設計事務所も仕事が欲しい部分もあるため、ある程度は宣伝活動のようなものとして、アイデアを出してくれます。ここまでの部分で費用が発生する場合には問題ありませんが、費用発生がない場合には、設計事務所の時間を使っていることを十分に考慮する必要があると思います。
設計委託を契約した後は、設計事務所に仕事ですので、要望はがんがん伝えていいと思います。建築家が設計を進める際には、施主の要望をじっくり聞きます。ヒアリングシートを用意していて、細かな生活様式や将来展望なども含めて、家づくりに必要な情報を細かく聞き出します。
上手に聞き出し、設計に反映させるのは建築家の腕の見せ所ではないかと思っています。
ちなみに、建築家と聞くと匠(たくみ)というようなイメージがあるのではないでしょうか?あのへんは作られたイメージで、実際の建築家は、とにかく建築が好きな人という感じで、ずっと考えているのでは?というような人が多い気がします。また、住宅建築の世界では、大型建築でのスター建築家のような人はいないので、華やかなイメージとは縁遠いのではないでしょうか。
今回は、設計事務所の探し方について書きました。次回は、具体的な設計の進め方について書きます。最後まで読んでいただきありがとうございます。
普段は、日曜大工についての記事を書いています。よろしければご覧ください。
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